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北見昌朗の緊急レポート 「ズバリ! 実在賃金」愛知県 平成21年版 速報まとまる をアップしました。

2010年07月28日

北見式賃金研究所は、毎年大量のデータを加工して、給与統計「ズバリ! 実在賃金」をまとめています。
その21年度の速報版ができあがりましたので、ここに紹介させていただきます。

「ズバリ!実在賃金」
愛知県 平成21年版 速報まとまる

リーマンショックが直撃 給与はこんなに下がった!



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【集まったデータは1万3千人】
ここに紹介する給与データは、愛知県版です。正社員300人以下の中小企業の正社員に関する給与データです。

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時期的には、次のようなデータです。


(21年度版の給与データ)
「平成21年6月支給分の給与+20年冬賞与+21年夏賞与」(会社によって賞与の支給時期がズレている場合もあります)

社会保険料は、原則として456月の給与で決まるので、6月支給分にこだわっています。例のリーマンショックは、平成20年10月に起きました。
トヨタショックといわれた減産は、平成21年1月から21年6月までが最悪期だったと思います。
だから、21年度版というのは、リーマンショックに直撃された最悪時のデータです。


 (20年度版の給与データ)
それに対して20年度版は、「平成20年6月支給分の給与+19年冬賞与+20年夏賞与」となっています。
この時期は、まだ愛知県が景気の良かった頃でした。そこで、ここではリーマンショック前と後との比較ということで、20年度と21年度を比較させていただきます。


【年収】

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40歳代を目安にした場合
年収の大幅な減は、時間外手当の減少と、賞与のダウンが主な要因。所定内賃金はほとんど変わっていない。

 
【賃金総額】

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40歳代を目安にした場合

一般女性はほぼ横ばいだった



★気になる問題★
卸売業の賃金総額は、みなし時間外手当が多いので、固定給になっている場合が多い。仕事が減った今日では過剰払いになっている可能性もありそうだ。


【所定内賃金】
所定内賃金は、ほぼ横ばいで、ほとんど変わっていない。


【年間賞与額】

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40歳代を目安にした場合


 


【定着率】

定着率を示すグラフがあります。横軸が年齢で、縦軸が勤務年数です。その定着率グラフに異変が生じています。
管理職のウエートが下がっているのです。全社員中で、管理職の占める比率は、20年度が17%でしたが、21年度には15%に下がりました。
特に大きく減ったのは「50代の管理職」のウエートです。製造業において顕著にその傾向がありました。
人件費削減のおりから、管理職の人の退職者が増えたのだろうか?と推察できます。



文責:(株)北見式賃金研究所   北見昌朗
平成22年8月