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ズバリ!実在賃金とは

これが実態!

北見昌朗・榊原秀樹

「昇給・・・どうすればいいんだ・・・」「賞与・・・まいったなぁ・・・」と、賃金の問題で悩む中小企業の社長を救いたい! それが北見昌朗のモットーです。私が好きな言葉は『現地現物』。賃金についても、中小企業の経営実態をよく知った上で提案をしたいのです。ですから、中小企業の実際のデータを集めました。

「そんなに集めたんですか!」と誰もが驚くほどのデータを集めました。
中小企業のデータを大量に集めてプロットすることで、相場を明らかにします。そのグラフの上に自社のデータをプロットすれば、世間の中小企業と比べて自社の水準がどのあたりにあるのかということが、一目瞭然となります。

「中小企業には中小企業にあった賃金の管理がある」。私はこれを追い求めているわけですが、そのうえで必要なのが、この「ズバリ! 実在 賃金」なのです。

※このグラフは首都圏の中小企業の賃金の総額をプロットしたものです。横軸は年齢、縦軸は金額です。このグラフの上にあなたの会社のデータをプロットすれば、世間と比べて高いか低いかが一目瞭然。

このような統計は主に厚生労働省や商工会議所・経営者協会が作っていますが、中小企業にとってあまり参考にはなりません。「アンケート記入による自己申告制であること」「架空の標準者を前提にしたモデルの賃金であること」「所定内 賃金と所定外 賃金との区分けが不明確であること」などの問題点があるからです。

賃金のデータを送って下されば、無料で診断させていただきます。どうぞデータを送って下さい。

モデルは、やっぱりモデル

この「ズバリ! 実在 賃金」という名前は北見昌朗が商標登録をしております。この名前を決めるに当たり、私が意識したのは「モデルの賃金」という言葉です。

統計には「モデルの賃金」というものと「実在者の賃金」というものと、作り方が実は2つあります。「モデルの賃金」とは何かといいますと、標準者(これをモデルといいますが)が定年退職するまでの賃金を表したものです。標準者とは、新卒で入社し標準的に昇進・昇格、つまり課長や部長となり、そして定年退職まで行く人のこと。その場合にいくらになるのかを調べて発表します。この統計の世界では主流をなしていたつくり方だと思います。

「職能給」という賃金表をご存じですよね。この表を作る場合に何を基準にして行うかといいますと、あくまでも「モデルの賃金」です。その金額は地域によって異なりますが、例えば50歳の男性で高卒で45万円、大卒で50万円、そのくらいが一般的な額であります。しかしながら、私はこの「モデルの賃金」というものに対して元々疑問を感じておりました。理由は、そのモデルという概念に該当する人物がはなはだ少ないという事実です。

そもそも正社員300人未満の中小企業でいいますと、約9割近い人が実は中途入社です。中小企業の場合は残念ながら「中途で入社し中途で退職」。これが実態なのです。実際、そういう企業が多いと思いませんか? にもかかわらず「モデルの賃金」は、「新卒で入り、課長・部長となり定年まで行く」というのです。その「モデル」を中小企業に当てはめようとしたところで、当てはまるわけがありません。

「あなたの会社は賃金が低いです。このぐらい低いです。大幅に低いです」ということになります。若年層も差がありますが、特に中高年になると顕著。極端に言えば、「モデルの賃金」の3分の2しかないということで、あなたの会社は低いということになってしまいます。

おかしいと思いませんか? そのような比較は本来中小企業にはあわない、ふさわしくないものだと思います。こうした概念がふさわしいのは官公庁の社会だと思うのです。公務員ならば新卒で入り課長・部長となり定年まで行く、これが彼らの言ってみれば常識だからです。しかしながら、中小企業にとっては非常識以外のなにものでもありません。

「30万円しか」と「30万円も」

中小企業にとって必要なことは実在者の賃金です。同じ地域で、同じ業界で、同じ規模の会社がいくらの賃金を払っているのかという実態。それに対して、うちの会社がいくら払っているのかという比較。こうした比較こそが必要なものさしだと思います。

その比較をするためには、独自の統計が不可欠です。実在者のデータがあって初めて「中小企業にあった賃金の管理」が実現できると思うのです。

経営者にはいろいろな悩みがありますが、そのうちのひとつは賃金だと思います。例えば30万円という賃金があったとします。社員は「30万円しかもらっていない」と言うでしょう。しかし、社長は「30万円も払っている」と言うでしょう。この「しか」という言葉と「も」という言葉はいってみれば立場の相違ですから、いくら話し合ってもその溝は基本的に埋まることはないでしょう。例えば35万円に引き上げても、また同じ議論が起きるわけです。

これが実態です。経営者というのは常に社員の賃金の問題に悩まされ続けるわけです。そのとき、頼りになる指標はありません。コンパスを持たずに航海している船長と同じです。経営者が、自分は南にいるのかなと思っていたところ、実は北にいたというような現象が見受けられるわけです。

賃金の世界におけるコンパスがあればいい。自分がいまどこにいるかが正しくわかるコンパスがあればいい。そう思いませんか?

この30万円の話ですが、業界の相場を調べたところ、そこで仮に平均が30万円という数字が出たとしましょう。そうしますと、経営者としては「うちは30万円という相場にひけをとらない額を払っているのだ!」とはっきりと断言できるのです。だからこそ、経営者と社員が共有できる指標を作る必要があるわけです。相場に照らし合わせたとき、自分の会社が相場にふさわしいきちんとした金額を払っていることがわかれば、そのことを労使双方が認めてさらに業績を向上し賃金を向上するという意味で共通の土台に立つことができる。そのためにもアベレージ、平均というものを出すことは大変意義のあることだと思います。

偽装統計

私はこの「ズバリ! 実在 賃金」を作ることで、賃金の統計の世界に一石を投じたいと思います。そもそも、官公庁が作るものとか、あるいは経済団体が作るものがほとんどであって、私のような在野の民間の人間が作るというのは実は前例がないのです。ところが、官公庁が作る統計というものは、実は調べれば調べるほど疑問のものが多いのです。なかでも象徴的なものは人事院の発表している統計であります。

人事院というのは、国家公務員の賃金を勧告するところであります。民間の相場を調べてそれに準拠する形で国家公務員の賃金の引き上げを答申するのが彼らの仕事です。人事院調査、これは平成16年11月に発表したものですが、従業員50人以上の民間企業を調べたところ、退職金の平均は3000万円だったといいます。それに対し国家公務員の退職金は2700万円しかない。そこで公務員の退職金を引き上げるべきだという風にまとめたのが人事院調査であります。この3000万円という金額を聞いて、納得をする民間のサラリーマンがどれだけいるでしょうか。

このように、官公庁が行う統計というのものはひとつの意図があるのです。その意図というのは自分たちの賃金を引き上げる根拠にしたいということです。ですから、官公庁が出している統計は常に実態よりも高くなる傾向があるわけです。私はこのような、言ってみれば、偽装されたものではなく、本当の実態の統計を出していきたいと思います。

この「ズバリ! 実在 賃金」を作るのは、実は非常に骨の折れる作業であります。大量の賃金のデータが必要なのです。データを集めるというのは、半端な努力ではできないからです。

そこで、皆様に是非お願いしたいのです。データを送って欲しいのです。送っていただければ、無料で診断グラフを作成させていただきます。是非お願いしたいと思います。

私はこれから経営者が励みにできる指標を作っていきたい。東京、大阪、名古屋。この3箇所については毎年、統計を発表します。発表することで、これがアベレージであるとはっきりと言えるような、言ってみれば、スタンダードを作っていきたいと思います。

賃金の問題で、もう悩まないでいただきたい。そのためにも、皆様のご支援ご協力をなにとぞよろしくお願いいたします。

ありがとうございます。

北見 昌朗