中途採用者の初任給相場は賃金データを分析することでわかった
中途採用者の賃金を大量にプロットしたグラフを作成。北見式賃金研究所「ズバリ! 実在賃金」のデータを活用
北見昌朗は、改めて中途採用者の賃金決定の重要性と意義を感じました。そこで思い付いたのは「ズバリ! 実在賃金」のデータの活用でした。

「ズバリ! 実在賃金」は、ナマの賃金データを大量に集めてプロットしたものです。その賃金データの中で「勤務年数1年未満」の従業員を調べれば、中途採用者の相場を割り出せるのです。
「灯台もと暗し」といいますが、探さなくても賃金データは北見式賃金研究所のパソコンの中にあったのです。
そこで作成したのが下記のグラフです。縦軸が金額で、横軸は年齢です。(ネット上では縦軸の金額が非表示になっています)。
グラフは3種類あります。基本給、所定内賃金(家族手当・住宅手当・皆勤手当等を足したもの)、賃金総額(時間外手当を含む。賞与含まず)です。通勤手当は除外されています。

中小企業の社長にこの賃金グラフを見せると、パッと顔の表情が変わります。北見昌朗が説明しているのに、目はじっとグラフを見続けます。そして、こんな質問をしてきます。
「この賃金を払えば、人を採用できるのですね?」
そう訊かれると、北見昌朗は思わず笑っちゃいます。
「採用できるかどうかはわかりません。ただし、こうはいえます。その賃金を提示して、それでも来なかった場合は、ご縁がなかったものと諦められます」
そういわれると、たいていの社長はニッコリと頷きます。
このグラフを使うと、中途採用者の賃金決定に関して、中小企業の社長からのいろいろな質問に対して即答できます。
当社は製造業です。「男性30歳 高卒 一般従業員」を採用します。初任給の相場はいくらですか? (大阪府)
当社は卸売業です。「30歳 大卒 一般従業員」を採用します。初任給の相場はいくらでしょうか? ちなみに当社は、30時間分の固定残業代を営業手当として払っています。(北海道)
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